2012年10月21日日曜日

レンズ式プラネタリウム投影機

 高校では物理研究部の工学班というところに所属していた.そこで作ったもの.
 これは私一人の製作物ではなく3人の仲間による合同製作物である.
企画・発案・光学設計・星選定・ドーム製作を天文班・工学班の@shearline君
機器製作を私
星座標から恒星原板への座標変換ソフト製作をPC班で後輩のE君が担当した.


 これまではピンホール式の投影機でプラネタリウム上映を学園祭で行なっていたが星の明るさなどが不満でレンズ式投影機の製作に着手した.

 機器全体での遮光は無理との考えから投影機はユニット化された.これが26個球状に並んで星を投影する.投影ユニットには市販の塩ビ管と継手を利用.

 投影ユニットの中は簡単に書くとこんな感じ.レンズの制約が厳しかった記憶がある.

 光源は白色LEDを採用.生基板を適当にマスクしてLED点灯用のパターンを切る.銅箔のおかげで遮光は十分.

 選定した星データを座標変換して正32面体の各面に対応するようにプロットする.ドットの色が星の明るさを表している.
 星の明るさに対応した穴をアルミの恒星原板に開ける.穴径は最小で0.2mm.

 
恒星原板を塩ビ継手にセットした様子. 

 投影レンズ部は別パーツになっている.わらわら

 
セットアップ待ちの投影ユニットたち.

 投影ユニットを取り付けるアクリル半球.

 半球の間には軸を支持するための板が挟まっている.投影ユニットとの干渉を回避するために半楕円の穴を開けている.

 上面側のユニットを取り付けたところ.

 投影ユニットのLED用電源を分岐するターミナル.球中央部に配置するためコネクタが放射状の配置になっている.

上下の半球に投影ユニットを取り付けたところ.

 台座はアルミ板とアングル材から製作.北緯35度での星空を再現するために35度上面が傾いている.
  投影部はステッピングモータによって45度ずつ回転させることができるようになっている.これはその制御基板.発熱とかよくわかんないからとりあえずヒートシンクつけてる感がたまらない.

 プラネタリウムのドーム.ダンボールで球面を近似したドームを製作している.エアドームを作るという案もあったが手が回りきらなかった.

 ドーム内に設置される投影機.

 ドーム内に生まれる星空.初投影のときの感動は忘れられそうにない.

 投影部を回転させてバルブ撮影した写真.

旧投影機の星と新投影機の星を同条件で撮影したもの.星が比較的大きいことや色収差などが問題点ではあるが.明るくはっきりした星になっていることがわかる.



この投影機は未だに学園祭で運用されている.いいかげん誰か改良してくれないかな…

1 件のコメント:

  1. 投影機すごいですね!私たちも天文部で同じようなものをつくろうとしているのですがもしよろしければ私たちのツイッターアカウント@planebuildingでお話を伺えませんか?よろしくお願いします。

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